受注業務アプリの操作

 MANDALA.net アプリは、マウスを使った操作もキーボードだけによる操作も可能です。キーボード上の上矢印 (↑)、下矢印 (↓)、右矢印 (→)、左矢印 (←)、Home、End などのキーでカーソルを移動させることができます。

 それから、Enter キーによってカーソルを移動させることができます。 Enter キーは、その時々に最も期待される働きをするように設定されていますから、大抵の操作は Enter キーで事足ります。 なお、Tab キー操作や Shift キーと Tab を同時に押すキー操作(これを Shift + Tab と表記することにします)も Enter キーと同様の効果を発揮します。

 キーボードからデータをインプットすると、元のデータに上書きされますが、Insert キーによって上書きと挿入を切り換えることができます。

 アプリを動作させると、メッセージボックスにいろいろなメッセージが出ます。表示するメッセージの内容を変更したり、メッセージを出さないようにしたりすることは、MANDALA.net を用いてアプリを開発しているときに簡単に指定できます。このサンプルに含まれているアプリは、少しばかりメッセージを出し過ぎだと思われるかもしれませんが、ここでは MANDALA.net アプリの操作方法のご紹介をしているので、入門者にも理解しやすいようにメッセージの抑止の処置をしていません。

 受注業務アプリ画面が現れたときに「受注日付」欄ののところにカーソルを位置づけているのは、年や月を変更するよりも日を変更するケースの方が多でしょうから、キータッチを減らすことでアプリ操作者の負担を軽くするための処置です。

 本日の日付のままでよければ、日付を変更せずに Enter キーを押してください。

 「発注元コード」や「商品コード」の欄にカーソルが位置づけられているときに、ファンクションキー F6 を押すと候補の一覧が現れて、その中からデータを選択できます。 そのようにして、データのインプット操作を行ってみてください。

 アプリ画面のボディ部に、データ をインプットしていくと、ボディ部が自動的にスクロールしますし、キー Page UP と Page Down によって画面のボディ部のページめくりもできます。また、項目単位のカット(コピー)&ペースト操作の基本的な部分が組み込まれています。

 また、プルダウンメニューを開くことで、どのような操作が可能か分かりますから、参考にしてください。 アプリ画面の上の方に 編集(E) や 操作(O) などのプルダウンメニューがありますから、これを開くことでどのような操作が可能なのか見当を付けることができます。


 見どころは“カーソルの動き”と“データエントリ・表示・更新・削除の操作”の2点です。

カーソルの動き

 まずは、カーソルの動きに注目してください。「個数」の欄にデータをインプットしてから Enter キーを押す場合と、「個数」を空欄にしたまま Enter キーを押す場合とで、カーソルの動きに違いがあります。前者の場合は、単価の割引きに対応できるように「単価」の欄にカーソルを移動させています。後者の場合は、個数を問わずに一括した金額をインプットできるように「金額」の欄にカーソルを移動させています。

 このような、データのインプットの状態に応じてダイナミックにカーソルの動きを制御するようなアプリも MANDALA.net を使うと簡単に組むことができます。 つまり、MANDALA.net アプリは、カーソルの動きをダイナミックに制御することができます。

動作モード

 次に、データのエントリ (追加) だけでなく表示・更新・削除の各操作が一つの同じ画面上で行えるようになっている点に注目してください。ファンクションキー F5 を押すと、既にインプット済みの伝票の一覧が現れますから、その中から一つを選択することで伝票の内容を主画面に表示することができます。この操作によって表示された画面は、表示モードですからカーソルが見当たりませんが、ファンクションキー F9 を押すと、カーソルが現れて、更新できる状態 (更新モード) になります。そして、伝票の削除操作も行えるようになります。

 なお、この受注業務アプリでは、動作モードに応じて画面の色が変わるようにしてあります。データのエントリ (追加) モードは銀、表示モードは空色、更新モードはピンク、選択モードのダイアログは黄色です。

 ここでクイズですが、データの追加モードから表示モードに変えるには、ファンクションキー F5 を押す方法の他にどんな操作方法があるでしょうか? ボタン「選」やメニュー「データ選択」をクリックする操作方法もありますし、これ以外にもあります。 ヒント: 受注コードがキーです。表示モードで表示したい画面データを ??? で指定するのです。

 少しばかり脱線しましたが、アプリを開発する立場から見ると、このように一つの画面でデータの追加だけでなく表示・更新・削除の操作までも行えるようなマルチ機能アプリが MANDALA.net を使うことで、いとも簡単に組めるようになります。アプリとしては、データの追加か更新かの区別をほとんど意識することなしに一つ作るだけで、後は MANDALA.net の実動フレームワークがデータの追加モードか更新モードかの違いに応じて適切な処理を行います。

 なお、この受注アプリではデータのエントリ (追加)モードから表示モードを経て、更新モードになるように設定してありますが、データのエントリ (追加)モードから直接更新モードに変更するようにアプリを組むこともできます。また、どの機能にどのファンクションキーを割り当てるかの設定は、Visual Studio のメニュー定義のダイアログボックスで簡単に行えます。

 このアプリのように、幾つかの操作を一つの画面上で行うようにするとプログラムは一本で済みますから、データの追加用、更新用、... というようにプログラムを別々に開発する場合に比べて、アプリ開発の生産性を上げる効果があります (これは MANDALA.net が生産性を上げる数ある要因の一つに過ぎませんが)。

MANDALA.net の特徴

 MANDALA.net は、他社にはない“徹底したデータ項目指向の部品化”という進んだテクノロジーを採用しています。したがって、カスタマイズやメンテナンスが大変にしやすくなっています。 これについては、公開された単行本 「ビジネスロジック部品」 をご覧ください。

 MANDALA.net アプリは、ヘッド部の項目値の変更の影響がボディ部やテール部の項目に及ぶような場合にも、うまく制御されます。 変更の影響にもきちんと対応するアプリを組むのは、一般に面倒なものですが、こんなことを意識せずにアプリを組んでも MANDALA.net の実動フレームワークの働きによって、データの変更の影響が正しく反映されるようになっています。

 MANDALA.net アプリは、インプットされた項目の値を一つずつチェックするだけでなく、複数の項目にまたがる関係チェックも簡単に行うことができます。関係する項目すべての「関係エラー表示」が同時に付いたり、消えたり、うまく制御されます。この例のようなアプリを組むのは、一般に面倒なものですが、MANDALA.net の実動フレームワークの働きによって、複数の項目にまたがる関係チェックが簡単に行えます。


    


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